長崎県と佐世保市がハウステンボスへの誘致を目指しているIRに関して、長崎県が公文書を開示しない決定を不服として、佐世保市の市民団体が2021年6月11日に、近く長崎県に審査請求をする方針を明らかにしました。
公文書開示を求めたのは、佐世保市の市民団体である「カジノ誘致問題を考える市民の会」です。
どのようなニュースなのか、様々な観点からご紹介していきます。
長崎IRの事業者選定に関する公文書の非開示に不服!市民団体が審査請求!
長崎県と佐世保市がハウステンボスへの誘致を目指している統合型リゾート施設であるIRに関して、長崎県が公文書を不開示とした決定を不服として、2021年6月11日に佐世保市の市民団体が近く長崎県に審査請求をする方針を明らかにしたことを、長崎新聞などが伝えました。
公文書開示を求めたのは、佐世保市にある市民団体の「カジノ誘致問題を考える市民の会」です。
長崎県が設置した審査委員会は2021年3月に、IRを設置・運営する事業者選定にて、1時四審査を通過した3者を発表しました。
その3者は、「オシドリ・コンソーシアム」「カジノオーストリアインターナショナルジャパン」「ニキ&チャウフー(パークビュー)グループ」です。
「カジノ誘致問題を考える市民の会」は、審査委員会の1次審査会議の議事録などの公開を求めました。
しかし、長崎県は「競争上の地位その他正当な利益を害する恐れがある」などの理由により2021年5月21日付けで公文書の開示をしないことを決定していました。
佐世保市市役所で会見をした「カジノ誘致問題を考える市民の会」の篠崎正人氏は「どのように審査されたのかは県民が事業の当否を判断する重要な事項。非開示にするのは県民の利益を損なう」と指摘しました。
また、同団体の早稲田矩子代表は「秘密裏に進めなければならない理由があるのか」と疑問を投げかけた発言をしました。
長崎IRには誘致反対派の訴えも多々ある
日本IRの中では横浜IRの横浜市民の反対のニュースを多く目にしますが、長崎IRも誘致反対派は多くいます。
長崎県民に長崎IRの是非を問うと、賛成派と反対派はほぼ互角という内容となっています。
意外と反対派がいることがわかり、長崎IRの事業者選定の公文書の非開示は反対派の気持ちを更に加速してしまう結果となるといえるでしょう。
2021年5月には、長崎IR誘致の反対を訴える市民団体「カジノ誘致問題を考える市民の会」が佐世保市島瀬町のアーケードにて街頭活動を行いました。
約10人が参加した街頭活動で、「カジノ誘致問題を考える市民の会」のメンバーは新型コロナウイルスの感染拡大に伴う他県との往来や行動自主に触れました。
その中で、IRという超巨大規模の会議場やホテルは3密の提携と触れ、今必要なのはIRではなく人々の命を守ることと強調しました。
また、コロナ禍により海外外からの旅行者の見通しが不透明な部分にも触れ「今後の観光政策を立ち止まって見直すべき」とも訴えました。
早稲田代表は「コロナ禍で海外客が来なければ、結局は日本人ばかりがカジノでお金を使うことになるのではないか」と懸念しており、海外客から利益を得ることができる考えを否定しました。
IR政策の抜け穴をしっかりと塞いできた長崎県
日本のIRの競争の中で、確実に政策を進めてきたと言われているのが長崎県です。
201年3月に、長崎県は日本IR政策の大きな抜け穴をしっかりと塞ぎました。
長崎IRの公募に参加しているIR事業者及び大株主は、国内他地域のIRに参加することを禁止していることを明らかにしました。
長崎県からの情報では、2021年6月に予定の第二次審査書類の提出受付後に、応募グループのSPCに5%以上の出資を行う公募グループ構成員及び関連企業は、この公募以外に同時に進行中の他地域の同案件選定に参加できないことを明確に伝えました。
この内容は、まさに日本のIR政策と基本方針が今まで触れることがなかった重要なことです。
また、多方面のアナリストも困惑させていた問題です。
1つの投資者やIR事業者が複数の箇所に同時に入札が出来ることは可能なのかは、誰もわかっていませんでした。
国の政策では、システムとしての取り締まりがありません。
そのため、複数の自治体にて同時に同類の公募をお紺合うラッシュ状態と招く形でもあります。
現時点では横浜、和歌山、大阪、長崎の4つの自治体のみ正式にIR誘致に動いていません。
しかし、国の政策で40であっても、特に措置は置かれていない状態です。
今回長崎県が事業者選定で懸命に取り入れている複数ラウンドのプロセスは、国が本来採光すべきといえるでしょう。
ここまでIR政策の抜け穴をしっかりと塞いでいるのに、今回の長崎IRの事業者選定に関する公文書の非開示は、長崎らしくない状態といえます。
半分の市民が賛成しているIRなのに、この状態では賛成派が少なくなっていくことも否めないでしょう。
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